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概 要

 「まつしろ現代美術フェスティバル」の始まりは、2002 年に日本と韓国との共同開催によって行われたワールドカップを機に、信州大学公開講座として開催された「現代美術ワークショップ」が発端となっています。 このワークショップは、副タイトルを「場所の美術」と銘打って、ある特定の場所が持つ歴史性や、周辺の人々の記憶などを美術の世界で取り上げてゆくといった、いわゆるサイトスペシフィックな試みとして行ったもので、信州松代町の持つ独特な歴史を背景として始まったものでした。 このイベントに際して、日本及び韓国からパフォーマンス・アーチストを招くとともに、木村仁が発案した折り鶴の羽根の形を応用した参加型のワークショップ (HA-NE Project)を立ち上げ、美術を単に見学するといった受け身の形から一歩進んで、見学者も積極的に表現に加わるというといった形式をとり開催したものです。 1 年で終了する予定であった当該イベントは、参加者の一人であった韓国パフォーマンス・アーチスト、ホン・オ・ボンの強い希望で翌年も開催することとなり、以後継続開催となりました。 2004 年には松代町において、エコール・ド・まつしろ倶楽部が発足し、同倶楽部の協力を得て、名称も「まつしろ現代美術フェスティバル」と変え、松代町の代表的な史跡である松代藩文武学校にて開催することができました。またその後、会場も徐々に町全体に広がり、最盛期には作品展示、パフォーマンス、ワークショップの他、演劇や現代音楽なども加わり、ジャンル横断的な先駆的なイベントとして活動してまいりました。 2018 年からは杉原信幸の協力で信濃の国原始感覚美術祭との共同開催となり、より幅広い活動を行っています。途中数回の休みを挟みましたが、2023 年現在、おかげさまで第 18 回を迎えることができました。 第 18 回となる本年は大幅に中国、韓国のアーチストを加え、中・日・韓の三国合同展示の形となりました。会場も松代町のほか長野県立美術館が加わり、長野市全体への広がりを見せ始めています。 また、これと並行した動きで、「一般社団法人信州国際芸術区」を立ち上げ、今後の「まつしろ現代美術フェスティバル」への力強いバックアップならびにアシストとなることを期待しています。 また、参加国も徐々に広げながら国際的なイベントとして発展できることを願っているところです。しかしながら、激しく流動する現代アートの中、いまだ未完成かつ未熟な点が多く、今後の発展的要素として皆様の適切なご指導、ご助言をいただけましたらこの上なき喜びです。 松代町をはじめ長野市の皆様のご協力を仰ぎながら一歩ずつ継続発展、成長して行ければと願っています。

過去のフェスティバル

第18回 まつしろ現代美術フェスティバル(令和5年8月)
第17回 まつしろ現代美術フェスティバル(令和3年8月)
第16回 まつしろ現代美術フェスティバル Online(令和2年)
第15回 まつしろ現代美術フェスティバル (令和元年8月)
第14回 まつしろ現代美術フェスティバル (平成30年10月)
第13回 まつしろ現代美術フェスティバル (平成26年10月)
第12回 まつしろ現代美術フェスティバル (平成25年10月)
第11回 まつしろ現代美術フェスティバル (平成24年7月)
第10回 まつしろ現代美術フェスティバル (平成23年7月)